「テレビ通販番組で商品を紹介してもらいたいからメディアアプローチしてほしい」
これはとある企業の広報担当者が実際に言われた言葉です。もし自社でこのような声があがった場合、どう対応しますか?
「テレビ通販番組で商品を紹介してもらいたいからメディアアプローチしてほしい」
これはとある企業の広報担当者が実際に言われた言葉です。もし自社でこのような声があがった場合、どう対応しますか?
テレビ通販番組は広告です。パブリシティ獲得を狙える番組ではありません。しかし、バラエティ番組や情報番組内のコーナーのように通販番組が放送されることも多く、通販番組は広告ではないと思った方から冒頭のような声があがることも少なくないように思います。
そこで今回は、テレビ通販業界出身の筆者が、意外と知られていないテレビ通販番組のキホンをお伝えします。
一口に「テレビ通販番組」と言っても種類はさまざま。テレビ通販市場を構成する3種類の「テレビ通販番組」についてご紹介します。
基本24時間365日生放送(一部録画放送)。ナビゲーターとゲストが商品を実際に使ったり食べたり身に着けたりしながら紹介するスタイルで、1時間毎に商品や出演者が変わります。
視聴者からの質問にリアルタイムで答えたり、購入者と電話で話したりと、時に視聴者とコミュニケーションをとりながら進行するという特徴があります。通販専門放送局には「ショップチャンネル」を運営するジュピターショップチャンネルと「QVC」を運営するQVCジャパンがあります。
タレントを起用し、デモンストレーターの商品説明に対する共感や驚きのリアクションを通して商品の魅力を伝える、バラエティ番組風のものが多いです。
日本テレビ「日テレポシュレ」「女神のマルシェ」、フジテレビ「いいものプレミアム」「魔女に言われたい夜~正直過ぎる品定め~」、TBSテレビ「カイモノラボ」、テレビ朝日「じゅん散歩ものコンシェルジュ」などがこれにあたります。
「テレショッパー」とは、テレビ局から放送枠を購入して通販番組を放映するもので、ジャパネットたかたやオークローンマーケティング(ショップジャパン)、夢グループなどがこれにあたります。
商品の販売元・メーカーが放映する映像を制作する点が①②と大きく異なります。この形態のテレビ通販番組はテレビCMの一種であり、①②はテレビ番組型の広告メニューと捉えていただければと思います。通販番組がCM?と思った方へ、その理由は次の項で解説します。
「インフォマーシャル」という言葉をご存知でしょうか?「インフォメーション(=情報)」と「コマーシャル(=広告)」を組み合わせた造語で、テレビCMの一種です。
テレビCMと言われて真っ先にイメージされるであろう15~30秒のCMは、認知獲得やイメージアップを目的とした「ブランディング広告」。対してインフォマーシャルは、視聴者に購入や問い合わせなどのアクションを起こしてもらうことを目的とした「ダイレクトレスポンス広告」です。
放映尺は60秒~29分まであり、特に長尺のインフォマーシャルはじっくり時間をかけて商品を訴求できるため、視聴者のアクションに繋がりやすいと言われています。
「今から30分以内のお電話で~」のようなオファーが盛り込まれた映像を観たことがある方も多いと思います。あれこそまさにインフォマーシャルの代表例であり、前述の「テレショッパーによるテレビ通販番組」です。
いかがでしたか?「広報」と「広告」は混同されやすいからこそ、広報担当者がきちんと理解し説明できるようにしておきたいですね。
もし冒頭のような言葉を投げかけられたときは、まず相手にテレビ通販番組が広告であることを理解してもらい、その上で「誰にどんな情報を届けたいか」を整理し「適切な媒体・コミュニケーション手段」を選択してもらえたら嬉しいです。
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