スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。
苦労して記者や編集者に新規でコンタクトを取り、取材になったときの喜びは格別です。
その結果、記事が掲載されると、達成感で気が緩んでしまいがちですが、決して、ここで満足をしてはいけません。
実は、記事が出た直後が大チャンスなのです!
すかさず、
「記事を掲載して頂きありがとうございました」
と、お礼のメールを入れましょう。
そして、その記者さんと今後も仲良くしたいのなら、
「このたびの取材のお礼もかねて、ぜひお食事でも」
と誘ってみることをおすすめします。
夜が難しければ、ランチでもOKです。
ただし、記者や編集者と食事をするのは、接待が目的ではありません。食事をごちそうしたくらいで記事を書いてくれるほど甘くはありませんし、まともな記者なら会計は必ず割り勘にするはずです。
それでは、何のために食事をするのか?
その最大の目的は「情報収集」です。
例えば、
- その記者の担当分野、最近の興味関心事は何か。
- 次に書こうとしている取材テーマは何か。
- 日頃の行動パターン(出社時間や帰宅時間、1日の取材件数、いつ原稿を書いているか)
- いつなら電話でコンタクトしても迷惑でないのか。
- その記者の過去の経歴(どんな部署を歴任してきたのか)
- 一日に何枚くらいリリースを見ているか。
- リリースをもとに取材することはあるのか。どんなリリースなら取材したくなるのか。
- リリースを送付するならFAXがいいのかメールがいいのか。
- その記者いる編集局の組織体制はどうなっているのか。
など
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ですから、食事の機会が持てたら、その記者について徹底的にヒアリングしましょう。それらの情報が、その記者と今後の関係性を築くために大いに役立ちます。
また、記者から
「最近、こんな情報を探しているんだよね。何か知りませんか?」
という具合に、宿題をもらえたらしめたものです。自社と関係のない話題だったとしても、積極的に情報提供しましょう。
「食事をご馳走して貸しを作る」ことは難しいですが、
「役に立つ情報を提供することでなら貸しを作る」ことはできます。
マスコミ人と広報マンは情報のやりとりでつながっているのです。
さらに、もし次に発信したいPRネタが決まっているなら、
「こんな話題があるのですが、記事になりますか?」
と聞いてみるのもいいでしょう。
「それは面白いね!」
と、取材につながればラッキーですし、難色を示されたら、なぜ取材にならないのか理由を教えてもらいましょう。記事になるのか、ならないのか、答えは記者が知っています。
記者や編集者も忙しいですから、食事ができるのは貴重な機会です。
くれぐれも「飲み食いして仲良くなれば、今後も取材してくれるかなぁ」なんて、ぼんやりした考えで記者と食事をしないようにご注意ください。