ベンチャー・スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報です。
先日、新人広報の方から「うちはスパサロンを経営していて、商品などの“モノ”がないんです。でもターゲットは20代~30代の女性なので女性誌に露出させたいと思っていて、その場合はどうやってPRしていけばいいですか?」という相談を頂きました。
サロンやスパ、クリニックなど、“モノ”ではなく“施設”を女性誌に露出させる方法はたくさんあります。今回はその一部ご紹介したいと思います。
モノがなければ「体験」を使う
PRにおいて、「実際に体験してもらって、その魅力を実感してもらう」ということはとても重要です。
商品PRの場合はモノそのものがあるので、それをキャラバンの時に持参したり、もしくは編集部に送ったりして、実際に使ってみてもらいながら、その商品を体験してもらうことができます。
しかし、施設だとそれができません。サロンやスパ、クリニックなどの施設は、実物の“モノ”がないため、「体験してもらう」ということに対して、商品PRと比べて少し工夫が必要です。
なぜ工夫が必要かと言うと、体験してもらうにはこちらから何かを送るのではなく、メディアの方からサロンに足を運んでもらう必要があるからです。実際にサロンに来てもらって、メニューを体験してもらい、お店の雰囲気含めて体験していただきます。
ではどうやって、メディアの方をサロンに誘致すれば良いのでしょうか? ただ単純に、「サロンへ体験にきてもらえませんか?」と声をかけただけではなかなか来てもらえないでしょう。
サロン体験に誘致する方法(タイミング)は、大きく3つあります。
(1)メディア体験会を実施する
新商品発表会や記者会見のように、1日(もしくは数日に分けても可)この日、という日時を決めて集中的にメディアを誘致する方法です。新しいサロンがオープンしたときや店内をリニューアルしたタイミングなど、比較的大きなニュースがあるときに実施します。
やり方は記者発表会と同じです。発表会の日程を決め、メディア向け招待状を作成して誘致。体験だけではなくプレゼンも併せることで、記者発表会も兼ねることができます。
(2)プレスリリースに体験希望用紙をつける
(1)の体験会と違うのは、1日に集中してメディアを呼ぶ、ということではない点です。
新しいメニューや新しいコースをつくり、それをプレスリリースとして発信するときに、「この新しいメニューを体験したい方は、ご希望の日程をいただければご体験可能ですよ」という形で、希望者を個別にサロン誘致する方法です。
イメージとしては、(1)よりも少し小規模なニュースがあるときにこの方法を使うといいと思います。
(3)その時期ならではのメニューを使う
(1)と(2)は、新しい情報があるときに有効ですが、新店舗もない、新しいメニューもつくれない、という「新しい情報が何もない」という時には、季節ネタに併せた既存メニューの体験に誘致する、という方法があります。
例えば、今後の梅雨時期に向けて、
ヘアサロンであれば、梅雨時期の髪のうねりを抑えるトリートメントメニューだったり…
エステサロンであれば、べたつきを抑える毛穴ケアメニューだったり…
ヘッドスパサロンであれば、通常の頭皮ケアに加えてニオイケアができるメニューだったり…。
このような「この時期ならではのお悩み(=この先の企画になりそうなテーマ)」に対してケアできるメニューをピックアップ(既存メニューを組み合わせて特別メニューにしてもいいですね!)し、ニュースレターなどで訴求しながらサロン体験に誘致しましょう。
メディアの方は常に忙しいので、新しくもなく今後の企画の参考にもならないのであれば、無料であっても、わざわざ足を運んでもらうのは意外と難しいものです。しかし、ちょっとした見せ方の工夫をすれば、体験誘致に成功する確率は高くなると思います。ぜひ実践してみてください。