withコロナ時代の広報。変わること・変わらないこと
CEOブログ

withコロナ時代の広報。変わること・変わらないこと

スタートアップのためのPR会社
株式会社ベンチャー広報
代表取締役の野澤直人です。

最近、「withコロナで広報はどう変わりますか」というご質問をよく頂きますが、私は、withコロナ・afterコロナでも広報の本質は変わらないと思っています。

ただし、表面的な戦術レベルでは変化があるでしょう。

例えば、広報のDX(デジタルトランスフォーメーション)化は間違いなく進むはずです。具体的には、マスコミの中の人(記者、編集者、テレビマン等)との「コミュニケーションのDX化」。

今までは、電話、メール、対面の使い分けで問題ありませんでした。これからはそれら加えて、Twitter、Facebookメッセンジャー、LINE、Zoom、skype、ハングアウトといったデジタルツールを使いこなす必要があります。

それらのITツールが使えるだけでは不十分で、TPO(時と場所柄と場合)や相手の好みやニーズに合わせて、適切かつスムーズにコミュニケーションの手段を取捨選択するセンスとリテラシーが広報担当者には求められます。

例えば、電話で話すのを好む新聞記者のAさんとは携帯電話で。編集者Bさんの取材はZoomで受け、ITライターのCさんからのプレスリリースへの問合せをLINEで対応。民放キー局のDディレクターとは夜の会食で関係性構築、みたいな。

「マスコミからの問合せにはすぐ対応する」など、今までも広報はスピードが命と言われてきました。広報のDX化が進むと、この傾向はさらに強まるでしょう。

今までは、携帯電話の着信履歴とメールをチェックしていればよかったですが、これからは、それに加えて、Twitter、Facebookメッセンジャーなど、SNSも重要な連絡手段になります。当然、どのルートからでもマスコミから連絡があれば、即レスが必須。「ツールがいろいろあるので、ご連絡を見落としてました」は言い訳になりません。

withコロナ時代では、広報のDX化以外にマスコミ業界のリモートワークの進展=記者、編集者、テレビマンが会社にいない、は広報活動に大きな影響を与えるでしょう。

例えば、プレスリリース。今までは、新聞社・出版社・テレビ局に、プレスリリースをFAXや郵送で送っていましたが、この文化は次第に衰退するはずです。会社に人がいないのですから、会社にFAXや郵送でプレスリリースを送っても、見てもらえませんから。withコロナ・afterコロナで、プレスリリースのペーパレス化、オンライン化が進むと思います。

また、マスコミ業界のリモートワークの進展により、マスコミの中の人(記者、編集者、テレビマン等)と新規につながるのがより一層、難しくなっている印象です。

今までは、過去の報道を分析して、署名記事などから相手の個人名を把握し、新聞社・出版社・テレビ局に電話をして「●●さんいらっしゃいますか」という手法で、新たな関係のきっかけを作ることができました。今は、相手が会社にいませんので、この手法が機能しずらくなっています。

結果、「記者、編集者、テレビマンなどと個別に直接のつながりを持っていること」=「マスコミ人脈の価値」が相対的に高まっているのは間違いない。

保有しているメディアリストの数が多ければ良いということではありません。そのリストの中にあるひとりひとりの記者、編集者、テレビマンと、どれだけ深く、しかも長期的な視点で良好な関係を築けているか。「●●新聞と自社」ではなく「(●●新聞の)△△記者と広報担当の私」という個人的な関係性を作れているかどうか。

これは今も昔も変わらない「広報の本質」なんですね。

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記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

野澤 直人
記事の執筆者
野澤直人
野澤 直人
代表取締役

大学卒業後、経営情報サービス会社に入社。マスコミ業界に転じ、ビジネス誌の編集責任者としてベンチャー経営者500人以上を取材。その後、海外留学関連のベンチャー企業に参画し、広報部門をゼロから立ち上げ、同社の急成長に貢献する。2010年に株式会社ベンチャー広報を創業。以来10年間でクライアント企業は400社を超える。著書に『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎)。

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