広報PRは、まず「自社を知ること」からスタートする
広報PR・おすすめの一冊

広報PRは、まず「自社を知ること」からスタートする

栗田朋一氏の著書『広報のお悩み相談室』は、これから広報担当者になって「広報PRは何から始めたらよいのだろう」と疑問を持っている方には、最適な指南書になるでしょう。広報PRパーソンは、自社の事業内容はもちろん、経営者の想いやビジョンをきちんと理解したうえで、企業や経営者の代弁者になることが重要だといいます。

おすすめ書籍

書籍:『広報のお悩み相談室』
著者:栗田朋一
発行元:朝日新聞出版

「今まで、広報の仕事をしたことはないのですが、会社から広報担当を任されました。何から手をつけたらよいでしょうか?」という広報未経験者や、ひとり広報には必見の書籍です。

著者自身も、前職は未経験のひとり広報として、地方のスタートアップ企業で活動をしており、「広報って何をするの?」というところからスタートしました。そのときに指南書となった1つが本書です。

「広報になりたての人は、まず何をしたらよいのか?」「広報のよくある勘違い」など、
今まで何となくだった広報のイメージを、Q&A方式で分かりやすく明確にし、広報PRパーソンの働き方(広報戦略や広報計画の立て方、メディアとの関係構築法など)が学べる一冊です。

著者について

著者の栗田朋一氏は、株式会社PRacademyの代表取締役。過去には、歴史テーマパーク「日光江戸村」の広報を担当し、2003年に株式会社電通パブリックリレーションズに入社。その後、2007年に株式会社ぐるなびに転職し、広報グループ長を務め、2008年に「訳ありグルメ」、翌年には「トマト鍋」など、次々と世の中のトレンドやブームを仕掛け、“創る広報”“攻めの広報”の実践で多くのメディア露出を獲得しました。

2014年にぐるなびを退社し、2017年9月に広報担当者の教育・育成を手がける株式会社PRacademyを設立。マスコミキーマンを講師に招いた勉強会や、記者と広報を集めた交流会を主催し、本当に使える広報ノウハウの伝授やマスコミ人脈の紹介を行っています。企業の広報担当者に伴走しながら、基礎的な広報業務全般をサポートするコンサルティング業務も行い、東京、大阪、福岡で事業を展開しています。

書籍の概要

本書は、栗田氏が広報担当者2500人から聞いたナマの声を基に、多くの広報担当者が直面する課題や問題について、その解決方法を1つひとつ提示する書籍です。

みなさんは広報PRパーソンとして、自社の事業内容、社長の生い立ち、各部門の事業内容や戦略などをすべて答えられますか? 当時、この問いを見たときにハッとしました。なぜなら、自社サイトに載っている以外のことはほとんど答えられなかったからです。自分の会社のことは知っているようで意外と知らないものだと痛感しました。

上記で述べた、自社の事業内容、社長の生い立ち、各部門の事業内容や戦略はもちろんですが、広報PRパーソンは以下のようなことも語れなければ、メディアからの信頼は得られません。

・社長(あるいは会長)の挫折や失敗エピソード
・自社商品やサービスの市場規模やその状況
・自社が置かれている業界の現状と抱えている課題
・業界には、どんな競合がいて、それぞれどんな特徴があるのか
・自社商品(サービス)のユーザーはどんな人たちで、どんなニーズがあるのか/どんなクレームが入っているのか、など

では、自社を知るためには何をすればよいのでしょうか? これは、とてもシンプルで、トップ(社長や会長、事業責任者など)をはじめ、社内の人たちと積極的に対話をすることです。

特にトップの思いや、人となりを把握することは非常に重要であり、メディアの取材に対して、正確に経営者本人たちのビジョンや思いを共有することが不可欠なのが広報です。言うなれば、広報は経営者の代弁者ということです。

また、トップはユニークな経歴や特技を持っていると、メディアから取り上げられる確率が高くなると言われています。特に、事業の失敗談や苦労話があると、インタビュー記事などで大きく取り上げてもらいやすくなります。こうした挫折や失敗談などを、聞き出すことも重要だと栗田氏は述べています。

業界全体を語りメディアから信頼

このように、広報未経験者やひとり広報の方は、事業内容や戦略はもちろん、トップとコミュニケーションを取り、トップの代弁者として自社のことやトップのことをメディアに伝えられることが大切です。

自社のことを語るトップの代弁者となり、自社が置かれている業界の現状や競合他社のことまでメディアに伝えられるようになると、メディアに頼りになる広報PRパーソンという印象を持たれ、良好な関係となる一歩となります。

もちろん、自社のことを知り、代弁することは広報PRパーソンの入り口にすぎませんので、より実践的な内容(広報戦略・広報計画の立て方、取材から露出までのトラブル解決方法など)は、ぜひ本書を読み、ノウハウの吸収をしてみてはいかがでしょうか。

書籍:『広報のお悩み相談室』
著者:栗田朋一
発行元:朝日新聞出版

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記事の執筆者
株式会社ベンチャー広報
ベンチャー広報
スタートアップのためのPR会社

事業の成長を加速させたい中小のベンチャー企業に、経営戦略として “広報PR力” を提供します。

寄稿者情報なし
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