ターゲット媒体の決め方
女性誌攻略のススメ!vol.4

ターゲット媒体の決め方

スタートアップのためのPR会社
ベンチャー広報です。

これまで3回にわたって女性誌攻略方法をご紹介してきましたが、最近「どの雑誌にアプローチすればいいのかわからない」というご質問をいただくことが何度かあったので、今回は【ターゲット媒体の決め方】について説明したいと思います。

コミュニケーションターゲットからしぼり込む!

「女性誌にアプローチしたいけど、たくさんありすぎて、一体どの雑誌から目を通せばいいですか?」と質問されることがよくあります。

日本には多くの雑誌があり、女性誌と言われるファッション誌・美容誌だけでも約50誌以上あります。そのすべての雑誌を買って、全ページに目を通して媒体を分析するのはとても時間がかかりますし、おそらく途中で気持ちが折れると思います。

ターゲット媒体を決めるときに一番重要なのは、自分たちの商品(サービス)のターゲットに合う媒体を選ぶことなのです。

そのためにまずすべきことは、「自社商品のターゲット(=コミュニケーションターゲット)を把握すること」。

私の経験上、ターゲット媒体がうまく選定できていない人は、このコミュニケーションターゲットがきちんと把握できていない方が多いです。性別や年代だけでなく、パッケージデザインや価格、販路などから、どんな人に向けた商品なのかを一旦細かく把握するために書き出してみてください。

「出版社×年齢」からしぼり込む!

コミュニケーションターゲットを把握したら、そのコミュニケーションターゲットにあった女性誌はどれなのかを考えます。

コミュニケーションターゲットにあった媒体とは、その媒体がターゲットとしている読者層にあっているかどうか、ということです。

雑誌、特に女性誌は、ターゲットとする読者層がとても明確に細かく決まっています。

  • 年齢層
  • 既婚未婚
  • 子供がいるのかいないのか、いるなら何歳くらいの子供なのか
  • 洋服はカジュアルなのかコンサバなのか
  • かわいい系かかっこいい系か
  • ハイブランド好きなのかプチプラ好きなのか
  • メインは美容かファッションかライフスタイルか

など、その雑誌の媒体概要を見れば、明確に書いてあります。

※ざっくりとしたカテゴライズは、こちらのサイトを参考にしてみてください。

参考:マガジンデータ ファッション雑誌ガイド
https://www.magazine-data.com/

表紙に登場するタレントやモデルはその雑誌イメージを表す人なので、そこからもターゲット読者を推察することができます。

女性誌は、「うちの雑誌っぽい」というイメージを本当に大事にしています。

それは誌面に登場するモデル、文字の色、大きさ、記事の書き方、写真の撮り方にも現れていますし、もちろん誌面で紹介する商品やサービスは、「 ”ぽい” かどうか」がとても重要です。

まずは一社(これはどこでもいいです)出版社を決めて、その中でコミュニケーションターゲットと合った読者層をもつ女性誌はどれなのか、を洗い出しましょう。
そうすると同じ30代女性向けの媒体だとしても、各誌の ”ぽい” という特長がわかってくると思います。

例えば、集英社から発売されている『BAILA』。

ターゲットはアラサーと言っていますが、もう少し細かく見ると27歳~34歳です。

また、媒体概要には「オフィスでも華のあるスタイルをしたい、女子会では思いきりおしゃれを楽しみたい、そんな高感度読者にアラウンド30歳からのファッションを提案」と書いてあります。

一方、同じ集英社から発売されている『LEE』。

同じく30代がターゲットの女性誌ですが、細かく見ると、30歳~41歳と30代の後半までターゲット層に入っています。

またBAILAと違う点としては、既婚・ママ・主婦もターゲットになっているという点。

媒体概要には「ファッション・ビューティ・インテリア・料理のほか、ヘルス・マネーなど暮らしを楽しむ女性の関心にオールジャンルで応えます。」と書いてあります。

これを見てもわかるように、同じ出版社から発売されている、同じく30代をターゲットにした女性誌でも、明確にターゲットが違うのです。

ベンチマーク媒体からしぼり込む!

コミュニケーションターゲットに合った読者をターゲットとした媒体がわかったら、その媒体自体がベンチマークとしている他の出版社の媒体はどれなのかを調べましょう。

ターゲットとなる媒体がベンチマークをしている雑誌であれば、当然コミュニケーションターゲットも一致します。

例えば、『BAILA』の場合、他の出版社で同じ読者層をターゲットとしている媒体はどれにあたるでしょうか?

幻冬舎なら『GINGER』
光文社なら『CLASSY』
小学館なら『Oggi』
などが挙げられます。

まとめ

よく「でもうちの商品は、年齢とか関係なく、すべての女性に使ってもらいたい商品なので・・」とおっしゃる広報の方がいます。それならそれで問題はないです。無理にターゲット年代をしぼったりする必要はありません。

ただ、多くの女性誌に一気にアプローチをしていくのは時間も労力もかなりかかります。

限られたリソースの中で戦略的に広報を進めていくなら、アプローチすべき媒体の優先順位をつけることも大切です。

また、こちら側がいくら「この媒体に掲載されたい!」と思っても、読者ターゲットに合わなければ掲載されることはありません。無駄なアプローチになってしまいます。

私がPRを初めて間もない頃、担当していた30代女性向けのプチプラでかなり派手なパッケージのヘアケアを持って、あるコンサバ系読者向けの女性誌へキャラバンに行った際、「いい商品だということはわかったけど、ビジュアルがうちの雑誌っぽくないから掲載できない」と、ハッキリ編集長に言われたことがあります。

女性誌攻略で一番鍵となるのはこの「ターゲット媒体の選定」です。

ぜひ参考にしてみてください。

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記事の執筆者
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